浮気×健気(リクエスト小説) 21 教室に入って初めに見たのは、女子と楽しそうに話をしている亮太。 …大丈夫。 こんな思いをもうしないように、今日話をするんだから。 「おい」 俺が席について教科書を取り出していると、亮太が声をかけてきた。 「何だ?」 「さっきのメールだけど。用があるならメールで済ませろよ。」 不機嫌そうに文句を言う亮太。 仮にも付き合ってるのにな。 明らかに恋人に対する態度ではない。 「大事な話だから…直接話したい」 「チッ…俺忙しいのに…、手短に済ませろよ」 そう言い残し、亮太は女子の所に戻っていった。 俺と話してたときの不機嫌さが嘘のように笑顔になっている。 さすがにキツかったけど…話し合えばきっとわかってくれる。 あんな態度をとられても、俺はそれを信じて疑わなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |