浮気×健気(リクエスト小説)
17
「あーあ…」
あれからどれだけの時間が経っただろう。
ずっと泣いていたせいで、俺の目は真っ赤になっていた。
宏樹にバレたらまた心配させてしまう。
早く冷やさないと…
そう思い、冷蔵庫を開こうとしたら、玄関のドアが勢いよく開く音がした。
「兄貴!!」
「なっ、宏樹っ…」
宏樹がいきなり現れたせいで、赤く腫れた目元を隠すことも忘れていた。
「やっぱり泣いてる!あんな奴最低だ、早く別れろよ!」
何があったんだ?
いきなりこんなこと言うなんて…
「落ち着け、宏樹。何があったか教えてくれ」
こんな状態じゃあまともに会話もできないだろう。
とりあえず宏樹を落ち着かせることにした。
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