浮気×健気(リクエスト小説) 16 side:宏樹 「…あれ、知ってんだ 亮太さんが意外そうに言う。 「つーか、全部知ってるんですけど。浮気とかいろいろ。」 「へー…。水野さんは彼女でもなんでもないよ」 「じゃあなんで兄貴より優先して会ってたんですか」 「…さあ?」 亮太さんの適当な返事にイライラする。 「兄貴を傷付けるのはやめてくれませんか」 「…嫌だね」 そっぽを向いてそう言われた。 ドカッ! 「って…」 思わず、殴ってしまった。 でも、反省なんかしない。 「アンタは最低の人間だ」 もう、話をする価値もない。 俺はそう言って亮太さんを置いて走り出した。 カラオケのことをすっかり忘れ、家に向かって。 Side:宏樹 [*前へ][次へ#] [戻る] |