浮気×健気(リクエスト小説)
11
俺の部屋に入った亮太は、相変わらず部屋綺麗だよなーとか、テレビつけていい?とか声をかけてきたが、ろくに返事もできない。
いつ別れ話を切り出されるか気が気じゃなくて。
「あ、俺…なんか飲むもん持ってくる」
気を紛らわせようと思い、そう言って台所に向かう。
適当にお茶を入れて部屋に向かうと、亮太の声が聞こえた。
今、亮太は一人のはずだから…電話?
俺がドアを開けると、話が終わったらしく、亮太は携帯をしまった。
「電話か…?」
「ん、あぁ。つか、俺もう帰るわ」
「え…」
まだ来たばかりなのに…何も話してないのに。
…でも、少し安心かもしれない。
「うちのクラスにさ、超かわいい子いるじゃん?水野だっけ。あの子に誘われちゃってさぁ」
…それさ、俺なんて反応すればいいわけ?
「前から狙ってたんだよなぁ。だから…」
「あのさ!!」
もう我慢できない。
思わず大声をだすと、亮太が眉をひそめた。
「なんだよ?」
「俺らってさ、付き合ってるんだよな!?」
こんな女々しいこと、本当は言いたくないのに。
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