俺は弟が大嫌い。番外編(過去) 6 家に帰ってきても、智樹はずっと俺の側にいた。 いや、いつもそうなんだけど、いつも以上に。 俺がテレビを見てると、俺の膝に頭を乗せて甘えてきた。 一生懸命構ってもらおうとする子犬のようで、可愛いと思った。 「兄さん、僕もう眠い。」 「俺まだ眠くないよ。先に寝てな」 そう言うと、弟は一気に不機嫌になった。 「やだ!一緒がいい!」 俺のパジャマを掴んで首を横に振る弟。 困ったな…。 でもまあ、仕方ないか。 「わかったよ、もう寝よう」 そう言って、部屋に向かった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |