小説:俺は弟が大嫌い。
23
放課後になり十数分。
俺はまだ校舎内にいた。
理由は、弟と待ち合わせしているから。
しばらくすると、弟がやって来た。
「兄さん」
やけに近いな、と思っていたら抱きしめられた。
「ちょっ…離せっ」
「やっと会えた。嬉しい」
「俺は嬉しくない…」
そっぽをむきながら呟くと、弟が笑った。
「相変わらず可愛いなぁ」
弟の顔が近付いてきた。
キスされる!と思ったので、全力で突き飛ばす。
弟は油断していたのか、弟は床にしりもちをついた。
「ひどいな」
「うるせぇ…てめぇに聞きたいことがあるんだ」
「何?なんでも答えるよ」
弟の爽やかな笑顔な笑顔を浮かべながら立ち上がった。
「寮の件はどうなった?」
無茶だろうとは思うが、念のため確認。
「あぁ、俺、生徒会のメンバーになったから、一人部屋なんだよね。だから、先生に頼んで俺の部屋に兄さんの荷物運んでもらった」
「はぁ!?」
先生、何やってんだよ…!つーか、こいつが生徒会!?
「これでずっと一緒にいられるね…あ、部屋は広いから安心して」
そんなとこは心配してねぇよ。
「じゃあ、帰ろっか」
弟がニコニコ笑いながら俺の手を引く。
今日から、俺の地獄の日々が始まるようだ。
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