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小説:俺は弟が大嫌い。
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「おーい、文弥ー!」

「あ、颯太(そうた)」

なんだかんだで俺はこの学園生活をエンジョイしている。

こいつは、入学してすぐ友達になった颯太。

弟のせいでろくに友達なんて作れなかったからよくわからないが、こういうのを親友と言うんじゃないかと思ったりする。

「次移動だから急ごう…って、また弟?」

「あー…まぁ、な」

颯太には弟のことを全て話してある。

俺が悩んでるのに気付かれ、話さざるを得なくなったからだ。

今ではよく励まされたりしている。

「そか、もうすぐ12月だもんなぁ…そろそろ中3共が進路を決めている時期だよなぁ」

「もし、来られでもしたら…俺、どうしよう?

「落ち着けって…大丈夫だって」

弟の関わらない生活の心地良さを知ってしまった。

だから余計に、あの頃に戻るのが嫌だ。

颯太の必死な励ましも、俺の不安と取り除くことはなかった。

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