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小説:俺は弟が大嫌い。
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「あんた、邪魔なのよ…出来損ないのくせに智樹まで唆して」

未だに根に持っているらしく、キツイ言葉をぶつけられる。

はは、相変わらず最低な親だな。

「さっさと追い出したいけど…私の子供が中卒なんて許せないから、高大一貫で全寮制のこの学園に行きなさい」

パンフレットを渡され、話は終わりだとばかりに母親は立ち上がり、出掛けて行った。

俺に選択肢はないってわけか。

なるほどね、家に二度と帰って来ないように高校も大学も決めてしまおう、ということか。

俺もこんな家に戻りたいと思わないし、大学卒業はさせてもらえるだけ感謝しよう。

それに、弟から離れられる。

そう思い、リビングから出ようとすると弟が立っていた。

「寂しいな、しばらくしたらまた一年間兄さんと学校が違うなんて」

微笑しながら言う弟に向かって鼻で笑った。

「何さ」

「お前と俺が同じ学校に通うことはもう二度とねぇだろーよ」

勝ち誇った気分でリビングを後にした。

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