小説:俺は弟が大嫌い。
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「お前、何なんだよ…!マジふざけんなっ…! 」
「ふざけてなんかないよ。気持ちも伝えられたし丁度よかった」
「は…!?」
「兄さんは俺のこと嫌いだろうけど…それでもいいよ。ただ、俺から逃げられるとは思わないでね」
恐怖のせいか、混乱のせいかわからないが…
俺は泣きそうになった。
それから数ヶ月たち、弟は俺と同じ中学に入学してきた。
母親は最後まで反対したが、弟の意思は無視できず、やむを得ず諦めたようだ。
しかし、今でも俺のせいだと思っているらしく、前以上に俺への態度がキツくなった。
それから、俺の中学校生活は激変した。
新入生代表になった弟は注目されてるし、その容姿のせいで上級生まで狙いに行くし、俺が兄だと知ると俺に紹介しろと迫ってくるし、弟は弟で俺への執着っぷりを存分に周りに見せてるし、そして何故か俺が睨まれるし。
最悪だ。最悪すぎる。
やはり弟が絡むとろくなことがない…
そんな生活をしばらく続け、俺は中3に。
進路を決める時期がやってきた。
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