生徒会庶務の災難(ポッキーの日) 3 「チヨちゃん、ポッキー知らないとかあり得ないかんね〜?」 「そ…そうなのか?」 「そーだよぉ〜。人生損してるどころか終わってるから〜」 「なっ!?」 会計の言葉に驚きを隠せない。 一般常識を俺は知らなかったということか。 「ちょー有名なお菓子だよ?食べたことないの〜?」 ずいっと箱を目の前に持ってこられる。 何度見せられても知らないものは知らない。 「俺は子供の頃体が弱かったから…菓子は禁止されていたんだ。今は食べても大丈夫だが、そこまで興味はなかったし…」 そう、そうなんだ。 知らないのにはちゃんとした理由がある。 「あ〜わかってないなぁ。興味なくても日本人ならみんな知ってるってぇ。知らないとかぶっちゃけ恥ずかしいよ?」 「っ!」 会計が馬鹿にしたように笑う。 「俺はあまりにも無知だったようだ。頼むから教えてくれ」 そう言うと、会計はにやりと笑った。 [*前へ][次へ#] |