復讐者。
9
「お前らどけよっ!!そいつ困ってるだろ!?それに、俺に道を譲らないなんて、最低だぞっ!!」
俺を囲んでいた生徒達を突き飛ばしながら近づいてくる人物。
マリモだ(もう今はマリモではなく、普通だが)。
面倒だが、目的の為には仕方がない。相手をしてやらなくては。
「お前、すっげーかっこいいな!!名前何て言うんだ!?」
「高橋遥斗だよ。よろしくね?」
少し首をかしげ、笑顔で答える。
さっきの自己紹介しただろ、と言いたいのを抑えて。
「そうか、遥斗!!俺は瀬川留衣(せがわるい)!!留衣って呼べよな!!」
「うん、わかったよ。留衣くん。」
握手を求めるマリに笑顔で応じてやる。
ああ、こいつの名前を呼ばないといけないなんて。
吐き気がするよ、本当に。
多くの生徒が殺気を放つ中、瀬川はそれも気にせずヘラヘラと笑っていた。
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