病気×平凡(リクエスト小説)
11
よし、今日もゆきのところに行くか。
そう思って立ち上がろうとしたら、病室のドアが開いた。
ゲッ!佐野さんか!?
そう思って慌てていたが、そこにいたのは意外な人物だった。
「陽!久しぶり!」
「あっ、涼!」
僕の親友の涼だった。
僕達の住んでるとこから結構離れたとこにある病院だから、お見舞いなんて誰も来ないと思ってたのに。
「来てくれたの!?」
「うん。だってお前、何の連絡もくれないから心配でー」
「ご、ごめん」
「ん、まぁ元気そうでよかったよ」
それから暫く、涼と喋っていた。
久しぶりの再会に浮かれて、夢中で喋ってしまった。
だから、気が付かなかった。
病室の入り口に立っているゆきに。
そのゆきが、綺麗な顔を歪めて涼を見ていることに。
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