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腹黒可愛い系×平凡
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「ほら、早く話しなよ。僕の貴重な時間を割いてまで聞いてあげてるんだからさ。」

「あ、あのぉ。単刀直入に言いますけど。俺の彼女を盗るのを止めてください。本当に。」

そう、こいつは昔からこういうやつなんだ。

家が隣で同い年なもんだからいつも一緒にいた。

幼稚園から現在、高校までずっと一緒だ。

身長も顔も何もかも平凡な俺と違い、中性的な美形のこいつは男子からも女子からもかなりの人気だ。

腹の中は真っ黒だけどな。

そんなこいつは俺に彼女ができるとその顔を存分に利用して奪っていきやがる。

平凡だが人付き合いの得意な俺は、今まで結構彼女がいたことがあった。

しかし、絶対に長く続かない。

最長一週間、最短二日。

笑えるだろ?

別れ話の時に必ず出てくるワード、『留衣君』。

それは目の前にいる憎き幼なじみの名前に相違ない。

初めはさ、自分を責めたよ。

長続きしない自分最低だ、彼女達が留衣のほうに行っちゃうのも仕方ない。みたいな。

でもさ、聞いた話だと留衣から彼女達に言い寄ってたみたいなんだよね。

で、彼女達は俺に何の不満もないが留衣と付き合う為に振ってたと。


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