小説:生徒会庶務の災難 3 「失礼します」 職員室に入り、先生の元へ向かう。 「おー、何の用だ?」 椅子を回転させ、くるりとこちらを振り返る目の前の男に、またため息出そうになる。 端整な顔に、上下白いスーツ。まるでホストだ。 普通の学校ならドン引きモノだが、容姿重視の生徒たちにはむしろ人気のようだ。 「生徒会の、プリント」 「おー、ごくろうさん」 チワワ(女みたいな男共をそう呼んでいる)が見たら倒れそうな笑顔を向けてくるが、生憎俺には効かない。 俺はこの学園では珍しい、ノンケというやつだ。 「じゃ、俺はこれで。」 そう言い、早々に職員室から立ち去る。 [*前へ][次へ#] [戻る] |