小説:生徒会庶務の災難
14
「こらっ!会長、何して…」
「っ!!何すんだこのやろーっっ!!!」
馬鹿でかい声をだしながら転校生が会長を突き飛ばす。
小さい割に力はあるらしく、会長は盛大によろめいた。
「ククッ…ますます気に入った。おい、お前俺のモンになれよ。」
「何わけわかんないこと言ってんだよっ!!キモチワリイな…!!」
「あ、の…」
書記が口を開く。
知らない人間に書記が話しかけるなんて、珍しいな。
「ちょっと、静か に…皆に、迷惑…」
ああ、なるほどね。
やっぱ書記は常識があって安心する。
「なんだ!?お前っ!!ちょっと喋り方変わってるな!!どうしたんだ!?」
お前の喋り方も変わってると思うよ。
必ず語尾に!!がつくなんてすごいよ?すごいるさい。
つーか、書記の注意はスルーかよ。
「書記は喋るのがあまり得意ではないのですよ、翔太。」
「そうなのか!?それ、なおさなきゃ駄目だなっ!!でも、安心しろよ!!俺にはちゃんと何いってっか伝わってるから!!無理して喋んなくていーんだぞっ!!」
何言ってんだ、こいつ。
お前にだけ伝わったって意味ねーだろ。
「…!あり、が、と…」
書記の後ろにいるから顔見えねーけど、どうやら喜んでいるようだ。
あーあ、また書記全然喋らなくなっちゃうんじゃねーの?
せっかく最近はよく喋れるようになってたのに。
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