リクエスト・企画小説
12月14日
今夜、見られるらしいよ
意味深に頬笑まれたけど、言葉の意味なんか探っちゃいけないんだ
アンタとの距離は、友達でも先輩でもなく、仲間っていうのも何か少し違う。だから、どう答えるのが正解なのか、俺には判らない。
「そっか、じゃあ願い事いっぱい考えとかなくちゃな」
笑顔に何を隠しているの?なんて勘繰っちゃいけないね
だけど期待してしまうのは仕方ないよね。そんな顔、僕以外の誰に見せるの
「一緒に見ようか」
「俺んちの窓から?」
「リクエストは塩バターラーメン」
「残念うどん玉が残ってるから今夜食べるとしたら焼きうどんなのな」
「流れ星見ながら焼きうどんか・・・」
「不満なら普通のキツネうどん」
「窓開けて食べるならキツネうどんで良いかな」
「了解。じゃあ俺寝てると思うから起こしてな」
「確実に寝てるだろうね。あ、無用心で宜しく」
「へいへい」
という訳で、今日も珍客は来るらしい
という訳で、残念ながら塩バターラーメンはまたお預けのようだ
それにしても、気になる
ねえ、何を願うの?
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