リクエスト・企画小説
12月6日
父に買い出しを頼まれた。部活の帰り際にスーパーへ寄って、買いものリスト(ってもチラシの裏紙だけどな)の通りにかごへ入れていく。


あ、今日は卵の特売だった。お一人様二パックまでだから、もちろん二パックをかごに入れる。
朝のおかずに、弁当に、たまに雲雀が来た時の夜食(ホットケーキとかお好み焼きとかな)用に。
二人暮らしでも、卵の消費量はなかなかなのだ。
もう一度リストを上から順に眺めて、買い忘れが無いのを確認してからレジに並んだ。
自分の番が来たら、レジの台の上にかごの中身を数個取り出す。
「すいません、こっちとこっち、レシート分けて貰えますか?支払いは一緒でいいです」
父が店で使うものは経費で落とすので、自宅の買い物とはレシートを別にしてもらわなくてはならないのだ。
「かしこまりました」
ピッピッという機械音が数回続いて、一度レシートが切られ、次に籠の中身が機械に通されて、先ほどの金額と合計された表示は。
「うわっ、ピッタリ2000円!」
思わず驚きの声を上げたらレジのおばさんと目が合い、「今日これから何かいいことあるかもね」と微笑まれて、新春お年玉ガラポン券(10枚で一回ガラポンできる。ちなみに特賞はグアム一泊二日旅行だ)を二枚渡された。


もしかして、当たっちゃったりして?


グアムでなくても、一等賞の熱海温泉一泊旅行のチケットでも全然かまわない。正月までに10枚何とか貯めなきゃ!
なんとなくうきうきした、12月の空の下。










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あきゅろす。
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