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ホワイトデー
 三年生の姿が学校から消えてはや一週間。雲雀が卒業しても授業はあるし、風紀は乱れることもなく、日々とどこおりなく過ぎている。俺も放課後の部活動、慣れない部長業に余念がない。
―――でも、ふと立ち止まる瞬間、例えば三階に用事があって階段を昇る時とか、朝校門に立つ学ラン姿の風紀委員を見た時とか、やっぱり少し・・・本の少しだけど胸が痛むんだ。
 きっとすぐに慣れてしまうんだろう。この痛みも明日には笑い飛ばせるんだろう。わかってる、わかってるけど。


「やっぱ今日だけ!」


山本は部活のジャージのまま走り出した。会えない時間に慣れるために会わない宣言をしたのは山本の方だった。雲雀はいいよと、僕も高校入学の準備で色々あるからねと笑ってくれた。
 けど今日だけは会いたいんだ。だって、だってさ今日は。


 目指すは並盛最強で最高に意地悪な恋人の住むマンション。
きっとあの意地悪で優しい恋人は、玄関ドアの前、薄い唇を楽しそうに引き上げて、両手を広げて待っててくれるに違いない。



   おわり  

 だけど武の電波を感じ取った雲雀はちゃんと迎えに来てるんだ。ホワイトデーですから、幸せバージョンで(^_^)v

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