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ごちゃまぜどころ
ナルトとサスケ逆転ネタ
今まで信じてたものが崩れ去るのを私は見た。

「はん、このウスラトンカチが。あれで俺の真似が出来てたつもりかってばよ。本当にツメが甘いってば。」

「うっせーよ!お前こそ俺様のすーぱークールな技真似できてなかったじゃねーか!!」

「はっ。お前の構成する技は力技過ぎるんだってば。お前みたいな単細胞にしか使えない技をへったくそな説明で教えられても出来ないに決まってるだろうってばさ。」

「うっ」

「それに比べて俺は懇切丁寧に理論から感覚まで教えてやって予測される会話まで考えてやったてのに中忍試験でのあの暴走。どういうつもりだってば。」

ぐうの音も出ないのか口を噤む黒髪。金髪の青年は青いその瞳を冷たく細め、グズが、と続けた。

言い返されている。木の葉の期待のルーキーが木の葉始まって以来のドベに。

あのサスケがあのナルトに。

まるで中身が正反対になったかの様に。言動もその雰囲気でさえ。完璧に違う。いや、まさに正反対。

しゃんなろーーー!一体どういうことだ!!説明しやがれ!

なんて脳内で叫びながらも実際私は二人が血塗れの他里の忍者を足蹴にお互い睨みつけながら口論を続ける(実際は一方が突っかかっているだけで他方はひたすらうっとおしそうに相手の言葉をねじ伏せているだけだが。)二人を恐々離れたところから見つめることしか出来ない。

数分前におこった他里の忍の襲撃とそれをキッカケに起こった劇的な二人の変化と戦闘はあまりに衝撃的過ぎて私が言葉を発することは不可能だった。

こんな劇的チェンジ私には対処しきれないわよ!そうよ!カカシ先生は?!もとはと云えばあの遅刻魔がここに居ないことこそが根本的な原因に違いない!

カカシ先生がいればこんな風に襲われることも無かっただろうし襲われても先生がどうにかしたはずだ。

間違っても二人がこんな状態にはならなかった。多分。

しゃーんなろーーー!エロ遅刻魔教師さっさときなさいよーーー!そしてこの現状どうにかしてええええ!

そう願ったのが良かったのか数分後先生は来た。

物凄い勢いで青褪めながら。

「あーっと。今日は。いえ、ナンデモナイデス。はい。」

「もとはと云えばテメーのせいだってば。テメーがあと少し来るのが早けりゃすんだ話だってばよ。」

「そうだそうだ!バカカシ来んのおっせーよ!」

異様な空気に思わず言い訳をやめた先生だったが事情は把握出来ていないらしい。二人のいつもとは正反対の雰囲気に困ったようにこちらを向いた。

え?どーゆうことよ、これ?

そんな目で見られても私だってどういうことだか把握してないんですよ?!

いやいや、えー?冗談だよねー。てゆーかこいつらの足元に這いつくばってるのって…

「霧隠れの忍者だってばよ、カカシ。」

冷めた声と瞳で私達のアイコンタクトを理解しそう言うナルト。別人にもほどがあるでしょ?!まるでサスケくんみたい。

「狙いは車輪眼。恐らくテメーがいない隙を狙ってたってば。どっから畑カカシの遅刻癖に関する情報が漏れたのか知らねーが里の中だって油断してたテメーの責任だってばよ。オビトだかリンだか知らねーが後悔してる暇あったら仕事をしろ。俺とこのウスラトンカチみたいなのじゃなくて普通の下忍だったら今頃お陀仏だってばよ。」

淡々と説明した後ナルトは視認することの出来ない素早さで印を結んだ。

その瞬間青い炎に包まれた足元の死体達にやっと現実を見せられた。

この二人はさっき、なんの戸惑いもなく人を、他里の忍とはいえ人を殺したんだ。

先ほどまで混乱していた頭が落ち着いて代わりに心が凍った。中忍試験を受ける前日みたいなあの感覚。

二人にオイテカレチャウ。





「お前らみたいなのってどういうこと?」

「状況から把握できないのかよー!バカカシダメダメじゃねーか!」

ケラケラ笑いながらそう言うサスケくんはいつものナルトみたいな雰囲気を醸し出している。


「…暗部か。」

「そのとおーり!!俺様とこいつは暗部!ちなみにバカカシとは入れ違いな!」

サスケくんは今までのサスケくんではあり得ないニコニコ顏であり得ないことを肯定した。

「任務内容は?」

「いや、表の経歴のために下忍になっただけだ。」

「…性格は?」

「まあ、簡単に言えば実力を隠すためだったば。いつかはカカシみたいに名前売れるだろうことは予測出来たがそれにしては俺たちは曰く付きすぎたってばよ。特にこのウスラトンカチはそのところについての考えが甘いってば。だから力を出しすぎないようにハンデとしてお互いの性格を真似るってことにしてたんだってばよ。…なのにこのウスラトンカチは!」

ジロリとサスケくんを睨みつけるナルトはいつものサスケくんソックリだった。

そういえば先ほど襲われた時に最初に飛び込んで行ったのはサスケくんだった。

「曰く付き…お前は…知っていたのか。」

「暗部やってるくらいなんだ。当たり前だってば。」


私には理解出来ない何かをカカシ先生は知っているみたいで驚いたようだった。けど、すぐに何時もの良くわからない顔に戻っていた。

「それにしてもさー、」

いつものナルトみたいに頭の後ろで手を組んで、ヘラヘラしてたサスケくんが口を開いた。

「バカカシさっきのナルトの話についての謝罪は?」

ヘラヘラ顏。けど目は笑ってない。

「ナルトもさっき言ってたけどさ!俺らじゃなきゃ危なかったんだぜ?」


声が冷たい。いつものナルトみたいなサスケくんはけれど確実に先ほど忍者として私とは埋めようのない差を見せつけた彼に違いなかった。

まあ、俺様の華麗な螺旋丸で一発だったけどー!やっぱり天才は一味違うんだよな!うん!そう続けるサスケくんはいつものナルトそっくりに戻る。それに安心しながらも距離を感じて仕方がなかった。






「…すまなかった。」

「次からは改善しろよ。俺等はいいかもしれないがサクラちゃんが可哀想だってば。」

「え?」

「同期のやつらがさーしかもかなり信頼してたやつらが。俺等みたいなのだなんて…知りたくねーよなー普通」

「正論だな。まだ下忍だってのに目の前で殺しだなんて。サクラちゃんにはまだ早すぎるってば。そこらへんのこと考えて中忍くらいから徐々に慣らしていく筈だったのに、テメーのせいで色々台無しだってばよ。」




でこのあとなんだかんだでとりあえずサクラちゃんとは仲直り?してもらう。基本サスケはドベナルトをめちゃくちゃ高性能にしてオンオフはっきりさせたような感じで。ナルトはめっちゃ大人なサスケみたいなキャラ。因みにサクラちゃんのことは本当に好き。サスケ大好きって言うたびに心の中では笑ってたみたいな。このあと同期が中忍に上がったくらいにカミングアウトしてみんな最初違和感パネェみたいな感じだといい。原作ぶち壊し万歳。

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