君が好き...カモ。
ほ、細いのはちょっと...
入学式が終わり、担任が来るまでのこの自由時間。すでに皆教室にいて自分の席に着いている。
マ、マッチョ...はぁはぁ。
やはりここに来て正解だったようだ。たくましいボディーの持ち主がわんさかいる。
だけどな〜、あともうひと押しなんだよなぁ。ここのクラスのマッチョは7割方完成。
俺が理想とするマッチョにはまだまだ届いていない。
しかし!!俺達はまだ高校1年生!可能性はまだまだある!部活の頑張り次第では素晴らしきマッチョになることができるんだ。
「おい」
特に廊下側の前から2番目の男子生徒!あれは期待大だ。
「聞こえてんだろ、お前」
あやつはマッチョの素質を感じる。この俺が言うんだ、間違いない!
「てめぇ、無視すんじゃねぇよ!」
――ガシっ
「え...」
教室内にいるマッチョの卵を見て1人、興奮していると突然掴まれる俺の腕。
そう、腕を掴まれたんだ。だけど、問題はそこじゃない。問題なのは俺の腕を掴む―――相手の手。
「ぎゃあぁぁーーーーーーーっ!!!」
瞬時に俺の口からは濁音の汚い悲鳴が発せられる。
すぐに嫌悪を感じながらもガッと腕を振り、なんとかその手から逃れる。
「うっせぇな...何なのお前」
すると俺の腕を掴んできていた、前の席の金髪男は不愉快そうに眉をひそめる。
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