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君のため
嫌な日常



ーあぁ、気持ち悪いー

目を覚ましてすぐに思ったのはそんな言葉。
身体中、全ての箇所が気持ち悪い。あいつの感触が残っている。

それはまさに今も触れられているような感覚だ。それだけあいつは執拗に俺に触れてくるのだ。

早く洗い流してしまおう。早くあいつの感触から離れたい。

「...っ 」

そう思い、ベッドになげだされている身体を無理やり起き上げると、ひどく腰辺りが痛み
後ろの穴から太股へ、どろりと先程出されたのであろう、あいつの精液がつたった。

「...クソっ 」

心から言い表せないほどの怒りが俺の中を支配する。

強く唇を噛みしめれば、切れたのか僅かに血の味が口内に入ってきた。

「そんな顔してると、折角のイケメンが台無しだぞ、」

「...うるせぇ 」

いつのまにやら現れたあいつーー恵 叶江
(メグミ カナエ)はそんな俺を見て愉快そうに笑った。

その表情は女ならば誰もが惚れてしまうであろうもの。しかし俺からすれば怒りを増幅させるだけのものだった。

「あぁ、怖い怖い、そんなに睨むなよ 」

クックと馬鹿にしたように笑うその顔面を殴ってやりたい衝動に駆られるが、頭の中をよぎった大切な存在の姿によってなんとか踏みとどまる。

「どけろ。邪魔だ 」

数歩進んで扉の前に立つ叶江の肩を押し顔を睨んでやる。

「は、可愛くねぇの。...それよりもさ、もう一回やろうぜ?」

すると俺の腕を掴み上げ、何も身に纏わない俺の体を舐めるかのように見てくる。

その視線、言葉に吐き気がし、俺は乱暴に腕を振り払い、ニヤリと笑む叶江を押しどけ
部屋から出た。

「シャワー入ってもどうせまた汗かくだろうに 」

後ろからそう、俺になげかける叶江の声さえも無視して。


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あきゅろす。
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