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君のため
雨模様



 「はぁっ、はっ、あ...あ、ぅ゛...ッ、」

 くちゅくちゅとなる水音。荒い息遣い。
 テレビのすぐ目の前で下衣を脱ぎ捨てすべてをさらけ出している“ケモノ”は画面の向こう側で乱れている愛都の姿に1人興奮していた。痛いくらいに勃起したそこを強く上下に擦り、愛しい喘ぎ声と肢体に思いを巡らせる。
 その周りには永妻に渡す物だ、と言われてとった自身と愛都とのハメ撮りの写真ばかりが散らばっていた。

 「綾西、お前はいつまでオナってるつもりだ。本当万年発情期だな」

 「ぅ、あ...ま、、まなと...っ、」

 後ろのソファで待っていたはずの愛都が目の前にきて綾西本人を見下ろす。綾西は口の端から唾液を垂れさせ、頬を蒸気させていた。欲情していたその瞳は画面上で乱れていた人間から生身の人間へと視線を移した。

 「...汚いな」

 汚物でも見るかのような冷たい眼差し。そして愛都はふとしゃがみこんだかと思えば

 「ひっ、あ...あ゛ああッ」

 透明の蜜を溢れさせる綾西の怒張を強く握りしめた。本来なら苦痛を伴うはずのそれは今の綾西には快感としか捉えることができなかった。その拍子に締め付けられた尿道を押し入るようにして出た精子は勢いよく愛都の顔に飛んだ。頬を伝って口元まで垂れるそれを愛都は無表情で舐めとった。

 「上も下もだらしないな」

 「ご、ごめんなさいっ、愛都に触ってもらえると思わなくて...」

 眉を下げ落ち込む綾西だが、自身の白濁で汚れる愛都の顔を見て性器は再び熱を持ち始めピクピクと動いていた。その姿に愛都は嘲笑するが当の本人は照れることなくそのまま顔を近づけたかと思えば、長い舌を出し、愛都の顔の白濁を犬のようにきれいに舐めとった。
 そしてされるがままの愛都を見て調子に乗った綾西は舌を唇に滑らせ口内を犯そうと中へ入れた。

 「...ッ!」

 その瞬間、舌は強く過密化ら綾西は反射的に顔を離した。噛みつかれた下はジンジンと痛んだがそれに愛情を感じ高揚した。

 「俺が来た理由、分かってるだろ。さっさと言え」

 立ち上がった愛都は綾西から離れ再び後ろのソファに座り口直しとばかりにコーヒーに口をつけた。


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あきゅろす。
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