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最後に笑うのは、
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 「ち、違...ッ、」

 細く、白い指が穂波の胸元をなぞる。...特に赤く色づいている痕を。
 それは日向につけられたものであって、二葉の言う門の前にいた人...松高につけられたものではなかった。

 すぐに否定をする穂波だったが、そこで“これは日向につけられたものだ”とも言うことができず、続く言葉は飲み込んでしまう。

 「ねぇ、セックスはした?その人のことも抱いたの?ねぇ...ねぇねぇねぇ、答えてよ」

 「...ッ、いい加減にしろ!!お前は一体...俺を、何だと思ってるんだよ!」

 何も考えずに穂波は叫ぶ。手足の自由を奪われた今、できることはそれしかなかった。
 それにたいして二葉は「えー?」と首をかしげ、可笑しそうに笑った。


 「 穂波は、僕だけのお人形だよ 」


 「...は?にん、ぎょうって...」

 「穂波は僕のことを小さい時から守って、可愛がって、愛してくれた、大好きなお人形。その顔も、その声も、その体も全部...全部全部全部僕のものだよ。穂波はすごく綺麗。他の人達とは違う。見てるだけでゾクゾクする」

 「...ッ、」

 首に顔を埋められ丹念に舐められる。耳元で聞こえるその水音。その音に神経は集中されてしまっていて穂波は気がつかなかった。

 下半身から聞こえる、ジッパーを下ろす音に...

 「...ッ!!い、嫌だっ、やめろ!!」

 二葉が首元から離れ、穂波の体の上から移動し、足の間に入って来た。その瞬間、穿いていたズボンを下着とともに一気に膝下まで下げられた。
 驚き暴れるが、それをも利用して二葉は上手く右足をもち上げストン、と脱がし切ってしまった。

 「俺は、こんなことをするために来たんじゃ...」

 左足首に残る衣服。穂波の下半身はさらけ出され、二葉はそれを見下ろした。

 「ぅぐ...ッ!!くっ...」

 「あぁ...これは、予想外だなー、」

 華奢なその腕のどこにそんな力があるのだろうか、と思わせるほどの強い力で、太股を掴まれ体を九の字に曲げられた。
 そして普段見えることのない、尻のつぼみに顔を近づけられ舌で抉るように舐められる。

 「穂波が、抱かれる側だったんだ」

 日向との行為で切れ、赤く腫れたそこを二葉は躊躇することなく、何度も何度も舐めてきた。
 そのせいで穂波の顔は青くなったり、赤くなったりを繰り返していた。

 

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あきゅろす。
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