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最後に笑うのは、
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 慌てて俺も立ち上がり日向の背を追おうとするが、目まいがして壁に凭れかかってしまう。


 「日向...なぁ、違うんだ」


 俺がここまで遅れた理由。多分...いや、確実にこのめまいが原因だろう。
 頭の中では普段通り走っているつもりでも、実際傍から見たら普通に歩くよりも遅かったのかもしれない。
 そうでなければここまで直行してきたのに倍時間がかかってしまったという事実を説明することができない。
 理由が見つかるやいなや俺はすぐさま説明しようと日向に近づく。


 「二葉が今日どんな気持ちで過ごしてたか、お前に分かるか?」


 「...え?」


 しかし、それよりも早く日向はこちらを向き、そう言葉を発する。


 「ずっと...ずっとずっとずっと、穂波のこと心配して...何も手がつかなくて、」


 「俺が何を言っても頭に入ってない様子で」


 「お前のことばっかり考えて....それなのにお前は...――― 」


 俺の目の前まで歩いてくる日向。そして間も空けることことなく...―――


 「ぅがっ...!!あ゛...っ、」


 「本当、イラつく」

 振り下ろされる拳。頬を強く殴られ勢いよく俺の体は床に崩れ落ちる。
 受け身が取れなかったせいで腰を強く打ち、二重の痛みが俺を襲う。

 まさかの事態についていくことができず、俺は茫然とした顔で日向を見上げた。


 「ひな、た...」


 「あ゛ー、こんなに苛々したのは久し振りだよ。人を殴んのって痛いなー。でも...――――――― すごくスッキリする 」


 「や、やめ...っ、ぁぐっ、う゛...げほっ、けほけほっ、」


 「なに被害者面してんのさ。悪いのは穂波なんだから。ちゃんとそこらへんわかってる?」


 熱で思うように動けない体。ただでさえ、頭痛やめまい、吐き気が酷いのにそこに体への暴力が加わりついには生理的な涙が流れた。

 そして起き上がることもできず、床に倒れている俺に日向は足を向け容赦なく蹴りあげてきた。


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あきゅろす。
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