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リクエスト小説




 「ひっ、あ...っ、う...ぐっ、」

 「...ぅ、あ...イキそ...、」

 早くなる律動。すでに中に2回も出されていた。
 口からタオルはとられ、嫌な喘ぎ声が耳に入ってくる。両手もせっかく自由になったのに、抗うことができず、この律動に堪えるために必死に床に縋りついていた。
 啓吾は飽きることなく中を犯し、那智の体中に赤い痕をつけていく。

 「あっ、あぅッ!や...ッ、イ、イク...ん、あ、あ゛あっ!!」

 「...ッ、」

 そして中に3回目の吐精。しかし那智はこれで5回目だった。そのせいでイったというのに先端からは薄くなった、透明色に近いモノばかりが出ていた。
 そこに痛覚による苦痛などはなかった。あるのは、度を越した快感による苦痛。

 「ま、待って、まだ...あ゛ぅっ、ひ...ッ、ん゛ンっ、」

言った余韻でビクつく腰を休む暇もなく再び犯される。先端が、雁首が、陰茎が、何度も前立腺を擦りあげ、奥の襞の壁をついてくる。
 那智が狂ったように叫んでも啓吾は腰の動きを止めようとはせず、パンパンと肉が肉を打つ音が響くばかり。
 中を抉るように、内壁を突き上げては雁首で浅い所をにちゅにちゅと卑猥な水音を出しながら激しく出し入れする。

 そしてズルリ、と漸く抜け出たかと思えば、仰向けにされ再び性器を後穴に突っ込まれた。
 突き抜けるような快感に那智の口からは甲高い喘ぎ声が飛びだした。
 足が胸につくほど折り曲げられて、より深く啓吾と繋がった。陰嚢が尻にあたる。しかし啓吾はそれ以上深く繋がろうと、グッグッ、と腰を押し付けてきた。

 「...うっ、くる、し...ッ、あぅっ、」

 深いところを細かく突かれ、しまりのなくなった口元から垂れている唾液を舐めとられる。
 未だ、視界だけは布で覆われ暗闇に包まれていた。口を塞がれ、口内を舌で犯され液体を流し込まれる。
 これほど近くに啓吾の存在は感じていた。だが、先程から黙り続けている啓吾の表情を窺うことはできなかった。

 「あっ、また...やっ...イク...ッ!!」

 腹にかかる、薄まった精液。止まることのない律動。
 ついに霞んでいく意識。その時、頬に水の粒が数粒落ちてきた。
 その粒の正体を那智は分からなかった。視界を奪われていたせいでそれがただの汗なのか、それとも――――― 涙、だったのか。

 だが意識を失う寸前、耳元で紡がれた言葉。それだけはちゃんと頭の中に入ってきた。


 「俺が湊に勝てないのは分かってる。だからこれ以上あいつと俺を比べないでくれ、」


 啓吾の悲痛なその声音に那智は目を閉じ、そして涙の粒で布を濡らした。


 end.


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あきゅろす。
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