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リクエスト小説
ヤンデレ+ストーカー攻め/男前受け/暗い/R18



 俺の友人は変わっている。


 俺の日常も変わっている。


 楽しいはずの高校生活。しかし俺には友人が1人しかおらず、その友人以外誰も俺に話しかけてもこない。場合によっては逃げられたりもする。
 でも1人でいれば多くの視線を向けられる。ひそひそと話し声が聞こえる。


 何故このような日常になったのかは分からない。気がついたらこうなっていたのだ。

 だが、しいて言うならば俺の唯一の友人、佐竹と知り合ってからだろうか。徐々に俺から人が離れていったのは。


 「おはよーっ、真崎!」


 「あぁ、おはよう」


 「はははっ!真崎、今日もいい匂いー」


 席についていれば突拍子もなく後ろから佐竹に抱きしめられた。
 犬のように首元に顔を擦り付け、匂いを嗅いで満足した頃にぺロ、と一舐めされる。

 これは毎日されること。最初は驚いたが今はもう慣れた。

 こんな女らしくもない俺に抱きついたり過多なスキンシップをして何が楽しいのだろうか。
 何度止めさせようとしてもしつこくしてくる行為に呆れ、今では大人しくされるがままになっている。


 「真崎、今日は昼に部活のミーティングがあって一緒に過ごせないんだ...」


 「ん、そうか」


 「わーっ、真崎冷たいよぉ。俺は夜、眠れなくなるくらい悩んだのに...」


 「じゃあ、睡眠不足だな。授業寝ないよう頑張れよ」

 泣きマネをする佐竹の肩を軽く叩いてやれば、それだけの行為に喜び、笑む佐竹。
 そうしている間に1時間目の授業の始まりを知らせるチャイムが鳴る。

 教師が入ってきたことによって席に着く佐竹に、席が近くの友人たちの多くが話しかける。

 明るく、顔立ちもいい佐竹はクラスでも人気者だった。だからみんな、佐竹が俺から離れるやいなや我先にと佐竹に近づいていく。
 その光景を見るたび俺はどこか申し訳ない気持ちになる。

 きっと佐竹は友人のいなくなった俺に同情し、頻繁に絡んでくれるのだ。そのせいで他の奴らの、佐竹と過ごす時間を削ってしまっているのだから。

 ― 俺は別に1人でも構わないんだけどな...

 元々、同年代の男子高生のように騒いだりするようなたちでもなく、友人がいた頃もその友人たちが騒いでいるのをただ見ている側だった。
 だから1人になったところで特に俺自身、困ったり悩んだりすることは全くなかった。


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