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†Resurrection†
後編

 女は久魅の下半身にさらに強く腰を押しつけ、膣内を堪能するようにグリグリとうねらせた。

「ひっ、ひいぃっ、お腹……苦し……い!」

「ん、はあぁ……よく締まる、数百年振りの女……最高だ」

 久魅は苦悶の表情を浮かべるが、女はまったく気遣うようすはない。
 それどころか、腰を前後に動かしはじめた。

「ひいっ、ひがっ……ら、らめぇっ……くみ……壊れるぅっ!」

 久魅の悲鳴を無視して、女は容赦なく打ち込む速度をあげた。
 太く硬く張り出したカリの部分が内壁をえぐる。

「ははは、どうなんだ、クミ? あたしに突かれてどんな感じか言ってみろ」

「お、おちんちん、おっきすぎて……お、おまんこがぁ……こわれるぅっ……らめぇ……こんなの…………気持ちイイよぉ!」

 久魅は背を反らして真っ白な天を仰いだ。
 先ほどまで歯を食いしばっていた口には、快楽に酔いしれたように笑みすら浮かんでいる。
 その端からはだらしなく涎が流れ、また、下の口からも止めどなく蜜があふれ、グチュグチュと淫猥な音を立てていた。 

「ククク……そうだろう?」

 女は、パンッパンッと音がするほど激しく打ち込んだ。
 その度にガツン、ガツンと子宮口が突き上げられ、久魅の口から悲鳴が上がる。
 しかし、それはもはや歓喜の声だった。

「あっ、あんっ、あんっ、らめ、もうらめぇ!」

 久魅はさらなる高みへ昇りつめようとしていた。
 結合部からは、ブシュッ、ブシュッと淫らな液体が噴き出している。
 膣壁は女の肉茎を握り潰さんばかりに圧力を強め射精を促した。

「くぅっ、このあたしがこんなに早く……」

 女も強烈に締めあげられ限界にきていた。

「無理もないか、何百年分も溜まっているのだからな……それに、綿瀬の穴……さすがに名器だ」

 女は腰を激しい前後の動きのみに集中させ射精運動に入った。

「イクぞ、クミ! 数百年分の精液をお前の中にぶちまけてやる!」

「ひいいいいい! な、膣内(なか)はダメェェェェ!」

 もはや、夢と現実の区別もついていない。
 まだ、理性が残っているのが不思議なくらいだった。
 女は久魅の言葉など聞くつもりはなく、「ぬん!」と声を出すと巨大な肉茎で久魅の子宮を深々と突き上げた。
 同時に大量の精液を膣内へ放った。
 女のモノが噴火し大量の白いマグマが迸(ほとばし)り出た。
 それは一度だけでなく、何度も突き上げ何度も噴火をくり返した。

「ひゃっ、ひゃひぃっ! イッ、イグゥッ!」

 体内の一番深くで爆発を感じたとき、久魅は頂点に達した。
 その絶頂感はこれまで体験したことのないほど強烈で、しかも、一度だけではなく立てつづけに襲ってきた。

「ふ、うっ……くうっ、出る、まだ出るぅ!」

 女もかつてないほどの精を放つ開放感に酔いしれていた。

「ククク……綿瀬の陰陽師どもめ……お前らの末裔を雌犬のように犯してやったぞ……封印も解いた……お前らが命懸けでやったことはすべて無駄になったわけだ……まずはお前らの血統をハメ殺してやる……せいぜいあの世で嘆くがいい」

 ……びゅるっ、びゅるっ!

 まだ久魅の中に注がれている。
 彼女は白い地面に突っ伏して、全身で大きく息をしていたが注がれる度にビクンッと躰が震えた。
 女はその背中を満足気に見下ろしていた。

「まだよ、久魅……まだ、半分も射精(だ)してないわ」

 笑みを浮かべた口は意外なほど横に広がり、整った顔立ちの均衡を崩していた。
 頭部にはねじ曲がった角が二本現れていた。

「ひぃ、もう、もう許して……」

「だめよ、許さないわ……」

 そのとき、最後の枷が外れる音が響いた。



 視界が一変し、あたりが暗くなった。
 真の闇ではない。部屋の中は常夜灯でかすかに照らされていた。
 久魅の意識はひとり暮らしのマンションにもどっていた。
 躰は寝室のベッドの上にあり、ようやく夢から覚めたことを自覚した。
 下腹部にはいまだに強い圧迫感がある。
 久魅が起き上がろうとすると、それはすぐに全身にのしかかってきた。
 目の前に先ほどの女の顔があった。

「クミぃ、まだ許さないわよぉ」

 にぃ、と笑った口の間から異常に発達した犬歯が覗き、蛇のような舌が唇を舐めた。

「ひぃっ……!」

 久魅は悪夢がまだ終わっていないことに気づいた。
 ふたたび、今度は正常位でグラインドが開始された。
 巨大な肉茎で激しくえぐられると、夢の中で最高潮に達した躰はそれをおぼえているのか一気に感度を増していった。乳房を鷲掴みにされれば乳房で、乳首を舐められれば乳首で絶頂に向かおうとする。

「いや……また、イクッ……!」

 何度も昇りつめ、その度にさらなる絶頂へと押し上げられる。もはや、久魅の全身が性感帯であり、ひとつの性器のようだった。
 大量の白濁液を注入されて下腹部は膨れ上がり、さらにその中へ、女はドクドクと絶え間なく注ぎ込んだ。

「そぅら、まだまだ出るわよぉ」

「もう、らめぇ……死ぬっ、死んじゃうぅ!」

「まだ死んじゃダメよ。あなたの躰をあたしの精液で満たすまでは……フフフ、下の口から注いだ汁を上の口から吐き出させてやるわ…………ほら、またイクわよ……そらっ、ふぅっ……ん!」

 ……ドクッ、ドクッ!

「ひっ、ひあああああああっ!!」

 久魅は焦点の定まらぬ目で宙を見据え、躰を何度ものけぞらせた。もう自分の身になにが起こっているのか考えることもできず、ただ快楽の波に翻弄されていた。



 カラカラと軽やかな音を立ててベランダへつづくガラス戸が開いた。
 まだ「深夜」と呼べる時間帯である。
 丸い月が出ていた。
 女は全裸のまま外を眺めて立っていた。
 チラ、と振り返ると、暗い部屋のベッドに久魅が横たわっている。
 女に散々なぶられ、すでに虫の息だった。
 とうに意識は無く、下腹部は大きく膨らみ、時折ビクンと痙攣すると秘裂からビュッと白濁液が噴き出した。
 ベッドだけに及ばずフローリングの床の上までもが粘液でぬめりを帯びていた。

「……よかったわよ、クミ。また遊びましょうね」

 精気を吸い尽くされ抜け殻のようになった久魅に一瞥をくれて、女はベランダに足を踏み出した。
 髪をかき上げるような仕草をすると、浅黒い肌の背中からコウモリのような翼が現れた。

「ずいぶんと進歩したものね」

 数百年前には無かった高層ビル群を見ても――久魅の意識から多少の知識は吸収していたので――さほど驚きはしなかった。

「ここが、あたしの新しい狩り場……フフ、どんな獲物にありつけるか楽しみだわ」

 女は大きな犬歯を見せて笑うと、闇の中へ飛び立った。





 †Resurrection†

 END



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あきゅろす。
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