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時間遡行者の煩悶
5.

 この能力を使えば、時間を止めてこの状況を回避することも、この時間軸を無為にしてやりなおすこともできる。
 しかし、盾にかけた手に力を込めることができない。

 ……この時間軸を無為にする?

 それは、まどかと結ばれるチャンスをも放棄する行為かもしれない。

 「ウェヒヒ、ほむらちゃん覚悟はできた? まずはお口からだね」

 「や、やめて、まどか……こんなの絶対おかしい、ムグゥッ!」

 まどかはほむらの頭を両手で押さえつけ無理矢理跪かせた。

 「ティヒヒ、言わせないよ。それあたしのセリフだから」

 さらに、自分の肉茎を扱くようにほむらの頭を前後に揺さぶる。

 「もがっ、もがっ、もがぁあっ!」

 「ああっ、気もちいいっ! ほむらちゃんのお口、温かくってとっても気持ちいいよ!」

 「……げふ、げふっ、おぶぅっ!」

 「苦しいの? でも、頑張って。このくらいで根をあげてちゃ、マミさんのモノだったら窒息しちゃうよ」

 「う、う、う……」

 ほむらは涙をぽろぽろとこぼしながら何度もむせた。
 巴マミのモノを咥えたいなどとは思っていなかった。
 まどかを押しのけようと腕に力を込める。
 しかし、宙を伸びてきた黄色いリボンが手足に絡み付きほむらを束縛した。

 「わたしも手伝ってあげるわ」

 巴マミが息を吹き返していた。
 黄色いリボンによる束縛は、マミの得意とするバインド魔法だった。
 ジタバタと抵抗するほむらの股間に這い寄り、脚を強引に開き、下着の上からでもおかまい無しに舌を這わせる。

 「うーっ! うーっ!」

 ほむらがより一層暴れ出したのは、マミの股間のモノが再び硬さを取り戻しているのが目に入ったからだった。



 そのさまを離れたところから眺めているものがいた。
 リスともウサギともつかぬ姿をした小動物だった。

 「君たち人間の恋愛感情というものはとてつもなく大きなエネルギーを持っている。そして、それは肉体関係と切り離して考えることはできない」

 それは、彼女たちに言い聞かせるわけでもなく、ただひとりで呟いていた。

 「まだまだ魔法『少女』と呼ばれる君たちだ。恋愛の経験も少ないだろうから、仲間内で肉体関係付きの恋愛をシミュレートしてみるのもいいだろう。だからといって、今後の運命が変わるわけじゃないけどね。それどころか、変化を迎えたときの絶望はより一層深くなり、採取できるエネルギーは莫大なものとなるだろう。それを使わない手はないからね」

 視線の先では今まさに鹿目まどかと暁美ほむらがひとつになろうとしていた。

 「これは僕からのささやかなプレゼントだ。そのときが来るまで目一杯楽しんでくれ」

 インキュベーターは何の感情の光も宿さない赤く丸い瞳で魔法少女たちの狂宴をを見つめていた。





 時間遡行者の煩悶

 END



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あきゅろす。
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