* Succubus chronicle * 淫魔女王と淫魔ハンター(中) 淫魔ハンターと呼ばれることが決して名誉なことではないのは男にもわかっていた。 だが、そんなことはどうでもよかった。 男が関心のあることはたったひとつ、自分を射精させてくれる存在である。 彼は今日もそれを求めてフラフラとさまよっていた。 着るものにも食事にも無頓着で、ボロをまとい痩せこけ、だが眼だけが異常な光を放っている。 端から見れば狂人であった。 淫魔の気配を察してその狂人ぶりがさらに酷くなった。 眼はキョロキョロと辺りを探り、右手は剣をダラリと提げ、左手は常に勃起したペニスを扱いている。 前の淫魔に遭遇してから三日目。 こんなに早く次の淫魔に出くわすとはかなりの幸運と言えた。 あとはなるべく上級の淫魔であることを祈るばかりである。 「おじさん、お困りのようね」 不意に声がした。 見れば道沿いに柵のように渡した丸太の上に、黒髪の少女が全裸で座って足をぶらぶらさせている。 「助けてあげよっか?」 男は意気消沈した。 これまでの経験からこの少女の放つ気配が淫魔であることには間違いない。 しかし、すぐ横に来るまで気づかせなかった技術はなかなかだが、あまりにも若すぎる。 見たところせいぜい十歳である。 成熟した淫魔が少女の姿に化けることはあるが、それはロリコンの男をターゲットにしたとかごく稀な例であって、淫魔は本来「一般受け」する体型をしているものなのである。 それなのに、この淫魔ときたら陰毛も生えていなければ、胸の膨らみも申し訳程度、そもそも、角も尻尾も生えていない。 男はため息をついた。 「お嬢ちゃん、未成熟なままこっちの世界に来て、俺に出逢ってしまったことに同情するぜ」 一年中発情している男としては、女と見ればやらないわけにはいかない。 結局射精出来ず後悔するとしても。 そして、淫魔としてもやるぞと言われてやらないわけはない。 人間など餌にすぎないのだから。 「やん、ちょっと待って!」 少女は地面に押し倒そうとする男の手を払った。 「女の子なのよ。優しくしないと」 男を仰向けに寝せると「まずは前戯からね」と言ってシックスナインの体勢で上になった。 男は舌打ちした。 淫魔にフェラチオをさせたことはあるが、それ以外の前戯など最近やったことがない。 少女が男の顔を跨いだ。 男の目の前に少女の秘部ある。 ピンクの割れ目などというものではない。 ただの一本筋である。 「早くぅ」 少女がせがむので舌を伸ばすと「ひゃんっ」と鳴いた。 この程度で声を上げるとは先が思いやられる。 男は、挿入の前に前戯だけでイッてしまうのではないかと心配した。 そんな懸念は知らず、少女は指で男のモノの根元を握ると軽く上下させながら「これ、つらそうね」と言って小さな口を精一杯広げ先端をくわえた。 「うおっ!」 今度は男が叫んだ。 思いのほか快感だったからである。 否、思いのほか、などと生易しいものではなかった。 「ひもひいひ?(気持ちいい?)」 少女がくわえたまま尋ねる。 「も、もっと……!」 男は無意識に呻いた。 躰の芯からこみ上げて来たものが、これまで決して壊せなかった壁を壊そうとしている。 少女は「んふ」と笑って男の望むようにしてやった。 たっぷり唾液を含ませ頭を上下させる。 添えた手も唾液でぬるぬるになった竿を扱く。 少女が、じゅぽっ、じゅぽっと音を立てて愛撫していると、男はこれまで射精出来なかったことが嘘のようにあえなく果てた。 「ふおおおぉっ!!」 男が腰を突き上げると先端から白いマグマが大量に噴き出した。 「むぶぅっ!」 少女はたまらず口を離す。 しかし、手は休まず扱き続け、白濁液はビュウッ、ビュウッと断続的に高く舞い上がった。 「わわっ、すごい量!」 少女は躰を起こし嬉々として見ていたが、すぐに向きを変え男の腰を跨いだ。 その間も射精は続き少女の躰を下から白く染めていった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |