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†サキュバス†(学園編)
(9)


 「あ、おはようございます。三年A組の有川ですけど……妹の理紅が熱を出してしまって……ちょうど両親が旅行でいないもので……はい、二年B組です…………はい、よろしくお願いします。失礼します」

 理佳は携帯電話を切ると、机の上に放り投げた。
 その先に、理紅に使用した睡眠薬の小瓶があった。
 理佳は刹那、それをくれた司書の顔を思い出したが、すぐ頭の外に追いやった。
 いまは可愛い妹のことだけを考えていればいい。
 窓からはカーテン越しにうっすらと朝の陽光がにじんでいた。
 彼女はまだ全裸のまま、ベッドの上に膝をついている。
 股間から生えたものは、いまだ萎えることなく天井を睨んでいた。
 おそるべき体力、そして精力だった。

 「はぁ……はぁ……お姉ちゃ……ぁん」

 目の前に体液にまみれた理紅が這いつくばっている。
 理佳は一晩中犯し続けた妹を、愛おしげに見下ろした。
 暴走状態にあった精神は、何度も妹の中や外に射精しているうちにいくらか落ち着いていた。
 しかし、以前の状態に戻ったわけではない。

 ……もう戻らない。

 彼女は自身がなにか別のものに変化したような自覚があった。
 ただ、妹への愛情だけは変わっていないと断言できる。

 「お姉ちゃん……もっとぉ」

 理紅がうつろな眼差しで、理佳のものに手を伸ばしてきた。
 妹もあきらかに変化していた。
 しかし、それは自分が注いだ愛情の賜物(たまもの)であると信じたい。

 「いいわよ、理紅。さっきみたいに口でやって。そしたら何度でも気持ちよくしてあげる。まだ、夕方まではずいぶん時間があるわ」

 「うん……んむ」

 理紅は姉に言われるがままにペニスを頬張った。

 「あ……そう……とても上手よ」

 ……グッショリ濡れたシーツを洗っておかないと。

 理佳は体液でベットリとなった妹の髪を優しく撫でながら、両親が帰ってくるまでにしておくべきことを考えた。
 妹が熱を出したのはすでに学校に連絡してある。
 シーツは汗をかいたので取り替えたことにすればいいだろう。
 ついでに生理だったことにして……ちょっと、血が多いけど。
 多少無理があるのはここが、妹の部屋ではなく自分の部屋だということだ。
 妹をベッドに拘束するための仕込みを作っていたので、自分の部屋ですることになったのだ。
 このあたりは、「妹が自分の部屋に来て具合が悪くなった」とか言ってなんとかごまかそう。
 そして……。

 ……いまは、もう少し楽しもう。

 理佳は妹の舌使いに欲情してきた。

 「さあ、理紅。今度はあっちを向いて四つん這いになって。後ろからしてあげる。雌犬みたいな悲鳴を上げさせてあげるわ」



 次の日からふたりは一緒に登校するようになった。
 帰りもどちらかが待っている。
 理紅の股間は酷使したにもかかわらず、異常なまでの回復をみせ、翌日からは理佳を求めてきた。
 理佳ももちろん一緒にいるときだけでなく、妹のことを考えただけで勃起するほどの絶倫ぶりだった。
 昼休みはたいてい理佳が弁当を持って理紅を迎えにいった。
 もう、冷やかす者は誰もいない。
 理紅もまた理佳に嬉々としてついていくので冷やかし甲斐がないのだ。
 そして、昼食の前後には三階西側のトイレで激しく求め合った。
 なにがあったのかは当然誰も知らないが、ふたりはとても仲の良い姉妹になった。
 理佳は幸せだった。
 唯一、不都合があるとすれば、通学時なども人目もはばからずに理紅がキスを求めてくることくらいだった。





 姉の異常な愛情  了


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