人形姫(七)
再び、寒さがおそってきた。
ついに寒さに耐えきれず、僕は服のポケットに両手を押し込んだ。すると、中でくしゃっという音を立てながら、何かが指先に触れたような気がした。
『見つけたようですね』
何故か、遥か遠くで運転手の声が響いた。
それと同時に、眩しい光が眼の奧に一気に集まり、僕は思わず手で顔を覆っていた――…
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