人形姫(六)
『降り方まで忘れてしまったんですか。それとも、切符を持っていないんですか』
運転手にそんなことを言われ、僕は何時からこのバスに乗っているのか、記憶が全く無いことに気づいた。そんな状態で切符と言われても、訳が分からない。
『切符が無いんじゃ、話になりませんね』
そう言われては仕方がない。自分で出口を探すかしなければ、一生出られそうに無い。
[前へ]
[次へ]
[戻る]
[
小説ナビ
|
小説大賞
]
無料HPエムペ!