八百屋くんと魚屋さん
2
「〜〜〜っ涼!!」
我慢できねぇ!文句言ってやる!
「・・・なんだよなつめ」
「お前の周りの女子達、うるさすぎだっつーの!接客できねえよ!」
「ふぅ・・・ごめんね、あいつがうるさいからちょっとだけ静かにしてくれる?」
あいつが口元に人差し指を持っていく。
それだけで女子は顔を赤くしてうっとりしている。
なんだよ、なんでそんないあいつが人気あんのかわかんねぇ。
ちょーっと、容姿がよくて頭がよくて運動できるだけじゃん!
まったくもって理解できねぇ。
「くそ・・・なんであんな奴と幼馴染なんだよっ」
みんな、あいつの本性を知らないからきゃーきゃー言えるんだ!
ああもうっ、ばらしてやりたいぃ。
「!」
「・・・」
やべっ、目合っちった!
俺はふいっとすぐ目をそらした。
はぁ、店番は俺の楽しみなのにあいつのせいで気分最悪だっつーの。
たまにしか手伝いしないくせに!
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!