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長門有希の感情(小説)
長門とキョン
いくら長門とは言え、女の子と部屋に二人きり、と言う状況は落ち着かなく、俺は意味もなくそわそわしていた。ふいに長門が無機質な目を俺に向けたことに気付いた俺は俺のみっともない考えが気付かれたかと思ったが、
「今日はあの二人はこない。」
などとまったく検討違いの事を言ってきたので安心した。あの二人?おそらく長門はハルヒのことは知らないので、朝比奈さんと古泉のことだろう。まあ、そんなことよりいくらこいつでも人の頭の中まではわからないよな。うん。
「個人の脳内データを読み取るのは簡単。人間の脳内構造は単純。普段の私はしないだけ。」
ぎょっとした。しないとかいってるそばからいま僕の頭の中見ましたよね?
当の長門はすでに読書に戻っていて、ピクリとも動かない。仕方ないのでハルヒが来ないことを告げると、
「そう」
と一言だけ言った。本から目線は外さずに。
しかしそうなるといよいよ暇だ。ここに二人なのがハルヒなら俺が何もしなくても勝手に騒いでるだろうし、朝比奈さんならいるだけで癒される。古泉でもなにかゲームなどできるだろう。だが俺の前に置物みたいに座っているのは長門。長門有希。仕方がないので適当に話し掛けることにした。

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あきゅろす。
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