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長門有希の感情(小説)
ある日SOS団部室にて第一話
月曜の放課後、俺はいつも通り部室(正確には文芸部室)に向かっていた。今日ハルヒは来ない。先ほどオレの席に来て
「今日新しい機材の調達に行くから部室行けないわ!みんなに言っといて!」
などと吐き捨てていった。何やらまたよからぬことを考えてなければいいが。
まあ、理由はそんな所だ。もっとも、俺個人としてはそれだけのために行くわけではない。何がなんでも一日一回はそのお姿を見ておきたい方、すなわち朝比奈さんがいるからである。
などと考えているうちに部室の前に着いた。俺は軽く扉をノックする。だが中から反応はない。いつもなら朝比奈さんの「はいぃ」などと言う愛らしい声が聞こえて来るのだが。誰もいないのかと思ってドアノブに手を伸ばした瞬間、ガチャリという音とともに扉が開き、そいつは無言で俺を招き入れた。銀、と言うか灰色の髪、小柄な体に感情が欠如したような顔。長門有希である。さっきも言ったがここは文芸部室であって、こいつは文芸部員であるわけだが、いつのまにかSOS団の一員にされてしまっている、不憫といえば不憫な奴だ。
部室を見渡したが、どうやら長門以外はまだ来ていないらしく、部室に二人きり、という状況だ。
二話に続く

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あきゅろす。
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