■翌日。土曜を迎えたその日、佐伯雉鷹の元へメールが届いた。 送り主は”佐伯雪鷹” 件名は”板脇家の養子になりました♪”だった。 どうやらその翌日から鬼似鷹こと佐伯雪鷹は笹目の家。板脇家に移転し”婿養子”として一緒に住まう事になったらしい。一つ屋根の下での同じ生活。笹目はソレにどきどきしていたが目の前の誘惑に本音を隠しきれなかった・・・・・・。 ”選べなかったのだ”プロの道を。 どうしても自分には”誘惑”に勝てるものが存在しなかった・・・・・ そして選んだ道は”入籍だった”式を挙げるのは卒業後、だが後日月曜を迎えたその日に入籍をして。”彼”のために”笹目和美”を演じるべく学校へ向かうことへした。 目標は”卒業をちゃんとする事”そしてその後は・・・・・・・・・・・・ ----- 「笹目和美・・・・っ!!!!!!」 翌日神風鳳太が板脇家に向かうと「いらっしゃいませ。」と髪を結んだ緑毛の男に声をかけられた。 「あ・・・・・・。」 ”よく休日のメイド喫茶で見かける人だ・・・・”メイには少々なじみがあった。”嗜好が近い変な人”そう思っていた男性が目の前に現れたのだ。 「誰だお前・・・!!!!!」 かけられた声に驚きながらも自分より背の高いソレになんとか負けじと声をあげる鳳太に「板脇家の婿養子です。」そう言ってニコニコと答える彼は眼鏡を外してコンタクトをしていた。 眼鏡をかけるとどうしても”部長思い出してドキドキする”と言われたのでそうすることにしたのである。 今は丁度シャワーでテツを洗っていたところ。ソコに鳳太が現れたのだ。 「む・・・・婿養子ってまさか・・・・!」 ”シノさんか・・・・!!!!!!” そう突っ込んだ鳳太の所に”私のです” と笹目がやってきた。 手には光るものが飾られていた。同じく雪鷹の左手にもそれが輝いていたのだが。 「笹目・・・なご・・み・・・・・」 鳳太は崩れ落ちそうになった。 それをメイが受け止める。 「笹目さま。卒業したら一緒にメイド喫茶で働きませんか?」 ことの事情を把握したのかメイがそう話しかける。 「それも面白い選択かもしれませんね」 笹目がそう笑顔で話しかけた。 「ここで話すのもなんですから中に入って仲良くしましょう・・・・」 そう言ってにこにこと話す雪鷹に。鳳太は”敵わない・・・・・・”と思ってしまったのであった。 ■END■ [*前へ][次へ#] [戻る] |