☆ササメモリアル☆
■笹目の手紙■

■大好きな歩くんへ。
大好き・・という言葉で表現したら迷惑かもしれません。けれども私はあゆくんのことが大好きです。

先日は部長への告白の後押しをしてくださり有難うございました。
あの時にはもう笹目は他に好きな人?といえる人物が出来ていたので部長への気持ちは過去との清算になってしまいましたが。あゆくんが背中を押してくれたおかげで今でも部長とはいい関係を続けられております。

けれども笹目はあの時のあゆくんの寂しげな表情が気になって忘れる事ができません。
あの時渡したお守りは。私からあゆくんへの後押しのお礼だったのですが。それ以前に私はあゆ君に失礼な真似をしてしまいましたね。

それがあゆくんを傷つける事になっていたらと思うと不安で不安で仕方ないです。
それでも謝ることが逆にあゆくんを傷つける事になるなら笹目はまた舞台の上で恩返しできたらと思います。

本当に。あゆくんとは運命ともいえるような出会い方をして。”あの時”部長と対峙したあのときも傍に居てくれて・・・・笹目は感謝しつくせない気持ちをたくさんあゆくんに抱いています。
今までちゃんと目を向けてお話しすることができなくてすみませんでした。

お礼の言葉がちゃんと言えなくて・・・・でもお礼がしたくて。
それでもあの日最後まで舞台を見てくれて嬉しかったです。

本当に本当にあの時は助けに来てくれてありがとう。舞台も最後まで見にきてくれて部長への告白の後押しもしてくれてありがとうございます。

もし。この手紙で私があゆくんを傷つけるようなら笹目は身を引こうと思います。それでももし。あゆ君が許してくれるなら私は私として。あゆくんとずっと友達の関係になりたいです。

口では言えないかもしれないからこっそりこの手紙を胸に秘めてあゆくんに会いに行こうと思います。
本当に本当に大好きです。

笹目和美

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笹目はこの手紙を胸に秘めて・・・・秘めた思いも手紙も彼には届かないかもしれないと思ったけれどもどこかいつも寂しげな影を見せる彼が気になって仕方なくて・・・放課後彼のところへ向かう事にした。

本当に歩くんの事は大好きだけれどもそれが彼を傷つける事になるなら・・・・
それは笹目と同じ気持ちなのかもしれない・・・・・なんとなく”似たもの同士”なのかもしれないという思いがありながらも・・・・・それを上手く伝えられるか分からないままに”本心から”本当に”彼が幸せになってくれること”を願いながら・・・・・自分もまたその支えとしてそしてまた個人として”関係性”を新たに築けるなら・・・・振られるかもかもしれないけれども気持ちは伝えたい。きっと本当の奥底はお互い”似たもの同士”なのかもしれない・・・・・そんな気持ちを胸に秘め。

放課後を待つことにした。

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あきゅろす。
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