鉢屋とおはなし
※今回は下ネタ注意です。
「さくらお祖母しゃま、くノたま教室の消耗品の書類をお持ちしました。」
「ああ。どうぞ、お入り。」
失礼しましゅ、と言って孫であるおシゲちゃんが庵に入る。
うん。相変わらず可愛いね。しんべヱとは最近どうだい?
そう聞けば「ムダグチたたいてないで早く受け取ってくだしゃいませ。」と言われた。つれないねぇ。
「えっと…、墨に包帯、チョーク、おや?忍び装束も?」
「はい。先日の実習でボロボロになった人もおりまして…。」
「そうか、わかった。そう言えばチョークは忍たまも注文していてな。明日には届く予定だ。」
「わかりました。忍たまも消費が早いんでしゅね。」
「まぁ、土井先生が手裏剣の変わりに使ったりするからな。」
お茶飲むか?と聞けばこのあとユキちゃん、トモミちゃんと掃除当番だと言われた。真面目だね、君達。
そんな君達にお饅頭差し入れだよ。
「ありがとうございましゅ。さくらお祖母しゃま。」
「他のくノたまには内緒だよ。」
はい、と言って庵を出て行くおシゲちゃんとは入れ違いで天井から出て来た鉢屋三郎このやろう。普通に入り口から来いよ。
「忍者にとって天井も入り口ですよ。」
「ドヤ顔やめろ。」
たまにこの部屋に遊び(?)に来る鉢屋だがヒマなの?こいつ。
「くノたまの気配がしたからなかなか出て来れなくて、寂しい思いをさせてすみません、さくらせ・ん・せ・い。」
「くノたまって…、おシゲちゃんになんかされたのか?」
「さくら先生のお孫さんでしたか!挨拶し遅れた!」
いやしなくていいよ。
おシゲちゃんにも迷惑かかるし、それ以前になんの挨拶だよ。
「さくら先生のお孫さんに挨拶は基本でしょ!!」
「その件に関して少し疑問があってな。」
「疑問?」
「ああ。私…、子供いたっけ?」
いやむしろ旦那いたっけ?旦那いなかったら子供出来ないし、子供がいなきゃ孫も出来ないわけよ。
養子もらった記憶もないし。
「誰かと営みした覚えが…。」
「はっ!なら処jy…「黙れ。」…ちぇ。」
だいたい初体験ではないはずだ。
それなりに経験つんでるよ多分。
「ならさくら先生。私が手解き致しましょうか?」
「鉢屋、トチ狂ったか?」
「酷い!!」
顔を覆って泣き真似する鉢屋、本当大丈夫だろうか?
「それに私の事は『三郎』って呼んでっていつも言ってるのにぃ!」
「はいはい。三郎、三郎。」
「適当すぎる!でもそんなとこが好き!」
鉢屋…、三郎の告白なのか分からん言葉を若干ムシしてお茶を淹れる。
もちろん二人分。
「昔と比べてお茶が美味しくなりましたね。」
「昔は酷かったからな。一口飲んで『げろまずっ!!』って言われたしな。」
「昔は今と違って素直で無邪気な可愛い子供だったんです。」
「今は捻くれた奴になったがな。」
まぁ、あれからヘムヘムにお茶の淹れ方を教わったりしたからな。
ヘムヘムみたいに上手くはないが一般程度には飲めるぐらいにはなったな。これもヘムヘム先生のおかげだが。
「でも私は好きですよ、この味。」
「そうか、ならたくさん飲んで腹壊せ。」
「照れてんですか?かーわーいーいー。」
「(女子高生かこいつ…。)」
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忘れがちだが、現代っ子が転生したって設定なんだよなー。
孫の件はちょっとした冗談で鉢屋に言ってみたが真相は定かではない。
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