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団子と饅頭





「あ、さくら学園長。どこ行くんですか?」
「やぁ、猪名寺乱太郎、福富しんべヱ、きり丸。ちょっとお団子屋までな。」
「最近出来たお団子屋さん美味しいって噂ですよ〜。あ〜ん。僕も食べた〜い。」
「午後の授業なければ一緒に行くか?奢るぞ。」
「「「行く〜!!」」」



そう言って長屋に戻り私服に着替えに行く3人に、門前で待っとく、と言い歩き出す。
本当、あの3人は…て言うか、1年は組は元気だな。





「お待たせしました、さくら学園長。」
「お、早かったな。黒木庄左ヱ門も来たのか。」
「はい、ヒマしてたので。ダメでしたか?」
「構わん。ちょうど委員会のオヤツも買わないといけんしな。」




やったー、と言い手を繋ぎ合う四人。
仲いいな。




「黒木、委員会のオヤツは何にしようか?」



黒木は庄左ヱ門でいいですよ〜、と言って答える。



「噂のお団子もいいですが反対側にお饅頭屋があると聞きました。」
「そこのお饅頭も美味しいって噂が…。じゅるり。」
「しんべヱ、よだれ。」
「福富は情報通なんだな。」




まぁ、福富の甘味情報は確かだからな。
オヤツは饅頭にするか。




「きり丸も詳しかったりするのか?」
「まぁ、しんべヱには負けますが。」



やはりな。
こいつはアルバイターだからそのへんはある程度詳しいのか。




「さくら学園長ってきりちゃんは普通に呼ぶんですね。」
「お?」
「私達はフルネームか…、苗字じゃないですか。」
「まぁ、摂津の…って本当の名じゃないんだろ?どうせ呼ばれるならちゃんとした名前で呼ばれたいじゃないか。」
「なら私達も名前で呼んでください。その方が嬉しいです。」
「そうか。なら、そうさせてもらうか。」



やったー、と喜ぶ反面、なぜかきり丸は涙を流して泣いていた。
あぁ、そう言えば自分に損になる言葉(もらう、ちょうだい、くれ等)には拒絶反応が出るって誰かが言ってたな。




「きり丸。名前で呼んで”やる“」
「もらう〜。」




本当すごいなこいつ。




「はい。これは学級委員会に。こっちは保健委員会、これは用具委員会、そして図書委員会に。みんなで仲良く食べるんだぞ。」




ぶっちゃけショートカットされたがもう団子も食べ終わったし、饅頭も買い終わった。
あとは帰路に着くのみだ。




「「「「ありがとうございます!さくら学園長!」」」」
「うむ。他のみんなには内緒な。」






「伊作先輩!さくら学園長がみんなには内緒でお饅頭もらいました!」
「じゃあお茶にしようか。乱太郎、足元気を付けて。」
「はい!…うわぁ!」
「ら、乱太郎!?」
「大丈夫です!お饅頭は無事です!」
「すりるぅ〜…。」

「中在家先輩!さくら学園長から差し入れっす!」
「もそ…。」
「はい!じゃあみんなを呼んで来ます!」

「食満先輩〜。さくら学園長からお饅頭もらいました〜。」
「お、さすが学園長。じゃあ休憩するか!」
「「「「はーい!」」」」

「今日のオヤツは饅頭です。」
「わぁ!あの噂の?」
「はい!さくら学園長と乱太郎きり丸しんべヱと買いに行ったんです。」
「と言う事はしんべヱの甘味情報か。」
「さすが鉢屋先輩です。」




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ショートカットしましたがお団子美味しかったよ。(by.しんべヱ)

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