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天女様は低血圧なようで





「と、言うわけで今日から天女様とやらを働かす事にした。」




朝礼で先生達…、特に食堂のおばちゃんと吉野先生と小松田くんの三人に伝えた。
だいたい、この三人が面倒係になるからな。





「仕事はそれぞれに任せる。」
「僕ちゃんと教えられるかなぁ〜?」
「無理な時は吉野先生に丸投げすれば大丈夫だ。」
「なに言い出すんですか、学園長先生は。」





まぁ、冗談だよ。
まずは簡単なものから教えていけばいい事だしさ。






「何かあったらいつでも相談してくれ。」





私なり山田先生なり安藤先生なり。
男性に相談出来なければシナ先生もいるしな。
女性の相談って言うのはデリケートだしな。






「じゃ、今日もはりきって授業しましょうか。」






朝礼を解散してそれぞれ持ち場に移る。
あ、小松田くんにはまだ仕事があるんだった。







「小松田くん、ちょっと。」
「何ですか?さくら学園長。」
「天女様に忍術学園を案内してほしいんだ。」
「僕がですか?」





まぁ、小松田くんは事務員だし学園内詳しく知っているだろう。
他の先生達は自分の教室に行かないといけないし、おばちゃんは朝食の準備に取りかからないといけないしな。
私?私はヘムヘムと庭の掃除だよ。






「吉野先生には言っとくよ。」
「分かりました〜。」
「あ、くれぐれも詳しく教えない事だ。」





服装からして前世の人間だって事はわかる。
だが、だからと言って敵に寝返らないってわけではないからな。
そんな時に内情を詳しく知っていたらこちらも危ないしな。
小松田くんは意味を理解したのか「分かりました。」と頷いて天女の部屋へと向かった。
て言うか天女様、






「もう少し早く起きてくれんかね。」





5年生と6年生はもう起きているぞ。
1年生もい組は起きて準備してるし、生物委員達は餌やりをしていると言うのに。





「あ!さくら学園長!おはよーございます!」
「おはよう、三治郎。餌やりご苦労だな。」





そう言えば三治郎はにっこりと笑顔になった。
こいつは本当、笑顔が絶えないな。





「さ、私も手伝うから朝食食べに行こうか。」
「わーい。一緒に食べましょうね。」
「ああ。」






動物達にたらふくご飯を食べさせ小屋をキレイにし脱走しないように鍵をかけて私達も食堂に向かった。
狼にウサギ、カエルやヘビ、カメムシなどなど。
ここってこんなにたくさん生き物がいたんだな。










「今日の定食はなんだろ〜。」
「確かAがトンカツ、Bが煮魚だったぞ。」
「わぁ〜。どれも美味しそう〜。」
「おばちゃんが作る料理だからな。私も、どれにしようかな…。」
「僕はB定食にしようかな〜。」
「なら私はA定食にしよう。」




――――――――――

このあとお互いがそっちも美味しそうってなって半分こした、ってなったら美味しい展開。

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