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再び溜め息をついたジャックを隣で見つめていたクローディアはほぼ無意識にぼそりと呟いた。
「……ジャックは…」
「?」
隣から自分の名を呼んだクローディアに視線を移す。
確かに周りのちっさいのと比べたら綺麗な顔立ちをしているが、残念ながら僕はシリウス以外興味はない。
「……ううん、なんでもなぁーい」
意味もなく名を呼ぶコイツは一体何がしたいのだろうか。
僕の外見だけしか見ない奴らに好かれたってこれっぽっちも嬉しくない。むしろ迷惑、不愉快だ。
『お前本っ当にモテ男だな…むかつく程羨ましい』
とかなんとか…シリウスに言われるだけだ。
そういえば飯食わないまま行っちゃったけど良かったのかな?
そんな事を考えていた僕は、クローディアが複雑な表情でシリウス達が消えた扉を見つめていた事に気づかなかった。
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