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『――――っ』





壊すために動きそうになる右手を血が止まるんじゃないかと思うほどの足の力で踏みつけ固定する。

今にもぶっ飛びそうな理性を、ギリッと奥歯が軋む程噛み締める事で耐えた。




『(――暴走すんな落ち着け。)』





自分に何度もそう言い聞かせ落ち着いた俺は夕食をまだ済ませていなかったが食欲が失せた為、その場から立ち去ろうと食堂の出口へ足を向かわせたが、それは複数の囚人達が立ちはだかった事により阻止された。



「おいおい逃げんのか?」

『……どけ。』

「それは無理だなぁ」



ニヤニヤとまたあの嫌な笑みを見せた男達は、どうやら俺をシメたいらしく手をポキポキと鳴らし威嚇行為を始めた。

俺が黙ってそれを見ていると、眉間に皺を寄せた男数人が唸り声と共俺に拳を叩き込んだ。







が、吹っ飛んだのは俺ではなくゴツい男達。




「男んくせに何ダサい事してん?」





俺の目の前には長身の癖毛髪の男が立っていた。







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あきゅろす。
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