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「なんやねんジャックヤキモチかいな」
「…ロビン。喧嘩売ってるの?」
「売ってはないと思うで?事実を言うたまでやし」
「…………。」
なんだか雲行きが怪しくなっている2人を見比べ、どーしようかと考えている俺を後目にレノは楽しそうにその光景を眺めている。
馬鹿だろ止めろよ変態だろ?
……最後は関係ないか。
『ちょ、落ち着…』
「大体なんやジャックセコいやろ。」
「……は?」
「こんな上玉独り占めとかあかんで。」
「……ははっ、独り占め…ね。」
苦笑いともとれる笑みを見せたジャックは、チラリと俺の方を見た。
俺は……
華麗にその視線を無視し、明後日の方向へ目をやった。
おいお前何やってんだと言われても、とばっちりはゴメンナサイだから。
頼むから面倒事に俺を巻き込むのはやめてくれ。
つか何この王道的展開。
あれじゃんやっぱり今流行りの王道なびーえるとか言うやつじゃねーかコノヤロウ。
ゲンナリしている俺をよそに、ジャックは溜め息をつき再び2人に視線を向けた。
「独り占め出来たらどれだけいいか…」
「……なんや、ジャック落としてへんのかいな。噂やったら出来とるっちゅー話したっとんのに。」
「……うるさいって。この子変なところで自覚があって、凄い大切なところで鈍感なんだよ。」
「うーわー、それ一番面倒なタイプじゃーん!この子その分類なんだー…」
どうやら意気投合(?)したらしい3人は、まるで奇妙なものを見るような視線を俺に送ってきた。
アレ?なんかすげー面倒事に巻き込まれてる気がするのは俺だけか?
俺だけだよな?気のせいだよな?
ウン、ソウダヨって天の声が聞こえたから大丈夫俺。
……なんか大丈夫じゃない気がするけどあえてスルーだ。
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