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その場にけたたましくなる警報。
口を開けたまま動けない俺。
ニコニコ笑顔のジャック。
………ってオイ。
『おま、何して…』
「え?何って…刑務官を呼び出してるんだよ?」
『呼び出し方があるだろ!』
「ここの刑務官耳遠いんだよね。」
『だからってコレはマズいだろ…』
「ふーやれやれ」と肩をすくめるジャックに後退していた時、ある者が姿を現した。
『…あれレノ?』
「相変わらず遅いですね。」
そこにはなんとレノ1人だけ。
…本当に大丈夫なのかこの刑務所と疑う俺を尻目にレノは低く呟いた。
「……またか。」
「ふふ、だって貴方耳遠いから。」
「お前ねぇ!こっちがのみこめない用件ばっかソッチが言ってくるからでしょうがっ!」
笑顔のままレノと向き合うジャックと、こめかみに青筋をたたせたレノ。
なんというか…これがいつもの事なんだろうな。だからレノしか来なかったんだなウン。
目を細めてその光景を見ていると、ふとレノの背後にもう一人誰か居ることに気付いた。
俺が居る場所からはその人物は見えなくて、少し体をずらして見てみるとその立っていた人物とパチリと目があった。
思わず頭を軽く下げるとその人物は驚いた顔をした後ニッコリと綺麗な笑みを見せた。
少しくせ毛で、眼鏡をかけた彼はその後も興味深そうに俺を見ていた。
いや視線痛いよザクザク刺さってっから穴あくよ俺。
「で、ロビンは何してるんですか?」
レノとの話が終わったらしいジャックは、レノの背後にいる人物に話しかける。
その名前に俺はハッとした。
彼は確か……アレ、えーっと。あ、そうそう【ロビン=フォルスナー】
裏社会でも有名なヒットマンだ。
直接会った事は多分ない…と思われるが噂ではよく聞いていた。
そういえば務所に入れられたとかいう話があったけど本当だったんだな…。
そんな事思ってボーっと3人の様子を見ていると、バサッと頭に何かかけられた。
頭にかかったそれを手にとってみると、ジャックと同じ形の服。
視線を上げると、3人の男とパチリと目があった。
「そーれ。シリウスの服ねー」
『あ、うん。ありがと』
「レノさん、シリウスを呼び捨てにするのはやめてもらえます?」
「イヤー」
「シネ。」
また始まった。お前ら実は仲良いだろ。
そう呆れ顔で二人を見ていると、俺の視界にロビンが顔を覗かせた。
…ビックリした、今絶対寿命縮んだ。
『え、と……?』
「シリウス=ブラッドやんね?」
ニッコリと人懐っこい笑みを見せるロビンの言葉にコクりと頷く。
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