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「――――っ」
背後で男が息を詰めたのがわかった。
そりゃあ、俺の肘がジャックの鳩尾に入ったから。
振り返ると苦笑いのジャック。
腹を押さえてるところをみると、結構痛かったらしい。
「イテテ、肘鉄はナイでしょ。」
『うっさい、セクハラするからだ。』
「……なんで平然としてるかな。もう少し反応はないの?」
『残念。俺王道さんじゃないから。』
「…は?」
意味深な俺の言葉に首を曲げ、疑問符を飛ばすジャック。
おぉ、美形がやると絵になるな。
『いやー、なんでもない。……そうそう、次やったら半殺しな。』
「……ふふ、受けてたつよ」
自信ありげに口端を上げるジャック。
いや受けてたたないでくれ。
つか何ニヤニヤしてんだ残念な顔になってるぞ。
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