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『シンプルなのに、なんかセンス良いとか腹立つよな。』

「…もしかして僕の服装の事言ってる?コレこの刑務所で支給された服をアレンジしたんだよ。」




何しろ普通に支給された服…ダサいからね。と続けたジャックは首をすくめた。

いや、仕草可愛いけどなんか言ってる事の中に可愛くない言葉が入ってたよな明らか。


レノに続き、外見と中身のギャップが凄い奴多いな―……なんて考えていたら、俺の心を読んじゃったらしい王子は笑みを深くした。




「ふふっ、今物騒な事考えなかった?」

『カンガエテマセンヨ。』



ニコニコと笑いながら黒いオーラを放つジャックに背を向け、とりあえず服を脱ぐ。

…ま、ダサ服でも我慢我慢。


















【ジャック=ナイトレイ】


俺より一個下の若さで強大ファミリーを束ねる男。
何度か任務の際や、パーティーで顔合わせをした事があるので一応知人だ。


俺の情報ではファミリーから絶大な信頼を受けてるものの、親父さんと親父さんについている幹部達との関係が微妙で内乱が起きそうな状況だと聞いていたけど…。
そんな状況だというのに、刑務所入りって大丈夫なのか…?



そんな事を考えながらTシャツに手をかけた俺だがそれを着ることはなかった。




『…ッ?!』



なぜなら



「シリウスは無防備だよね」




その噂の張本人に腰を掴まれ、骨ばった彼の膝の上に悔しくも軽々と乗せられたからだ。









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