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「こんにちはシリウス。久しぶりだね」

『お前数週間前から見ないと思ったら務所入りしてたんだな。』

「まぁね」



ニッコリと綺麗に笑ったジャックは俺から視線を外し、俺の背後にいるレノにさっきとは打って変わって鋭い視線を向けた。



「いつまで突っ立ってるんですか?用は済んだでしょう?」

「あー、まぁね…。んじゃ、そのベッドの上の服に着替えてねーシリウスちゃん?」

『んー』



俺が軽く頷くとレノはニッコリ笑って、俺の腕をグイッと引っ張った。

刹那、左の頬に柔らかい感触とリップ音



『……。』

「また後で…ね?」



綺麗な笑みを見せるレノの顔はドアップ。
そして俺の背後からは超低い声が聞こえてきた。



「レノさんぶっ殺されたいんですか?」

「ふふーんジャックのヤキモチやきー」

「…訂正ぶっ殺す。」

『待てジャック早まるなよ。』

「じゃあねシリウスちゃん」

「一生来ないで変態。」




語尾にハートでも付きそうなくらい甘ったるい声を出したレノは、パチリと俺にウインクした後嵐の様に去っていった。

俺は服の裾で左の頬をゴシゴシ擦る。


なんだ今のは嫌がらせか?
例え頬でも男にキスしやがったぞアイツ。自分自身気持ち悪くないのか?
あれは…挨拶とかそーゆー感じのモノなのだろうか…。


悶々と考えていると、ハァ…と背後から溜め息が聞こえ、振り返るとジャックの呆れ顔があった。



「……もっと身の危険を感じなよシリウス」

『なぁ。今のアレ何?』



俺がそう言うと、あからさまに溜め息をつくジャック。
うーわームカつく年下のクセに。



えぇ実はコイツ俺よりも一個下のガキんちょなんですねー俺よりも若いクセにボスなんですねー。
何がむかつくって、何で年下のコイツが俺より背高いんだっつー話ですよね削ってやりてーよウン。

…まぁそんなに身長差ないけど。






そんな馬鹿げた事を考えながらもとりあえず俺は服を着替えることにした。

服を手にとったのは長袖の灰色つなぎ。
その下には…しろいTシャツ。



チラリと背後でベッドに腰掛けてる可愛いらしい王子を見る。


胸空きTシャツにタンクを組み合わせたラフなコーデを素敵に着こなしているジャック。
何そのお洒落さん。囚人ナンバープレートのネックレスもカッコ良く見えるよ。




基本この刑務所の規則は緩い。

服装は、作業などする場合は作業服――ベットの上にある様な服装――を着なければならないが、その他は別に個人の自由らしい。


結構ここの刑務所評判(?)悪かったけど、結構良い感じなんじゃないか?









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あきゅろす。
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