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レノの笑いのツボもようやく収まり、とうとう牢へと足を踏み入れる時が来た。
なんだか無駄に疲れた気がするがそこはスルーで。
「にしてもシリウスちゃんも運が悪いねー」
『…は?』
「中に入ればわかるよぉ…。とりあえず一旦バイバイだねぇ…お兄さん悲しい…」
『へー。』
「わぉ、無関心!」
どこに関心しろと。
冷たい視線をレノに送るが、再びスルーされた。
なんだイジメか。
コノヤロ…と睨み付けているとレノは重そうな牢の扉をギィッ…と鈍く嫌な音をたてて開けた。
その時チラリと部屋番号を見た俺は心底ゲンナリした。
『(666号……すげぇ不吉だな。)』
ハァ…と溜め息をつき開いた扉から部屋を見ると…うん、あー、とにかく狭い。
部屋ん中で目に付くものはベッド2つ、小窓2つ、トイレ一つ。
因みにベッドは左右に一つずつ置かれ、それにならって小窓も左右にある。
あ、ベッドの下に物置き場発見…。
じゃなくて。
そんな部屋が狭いとか、トイレに一応カーテンぽいのあるんだ良かったー、とかじゃなくて。
そんなの重要じゃなくって。
……いや重要だけどさ。
問題は…
「レノさん、さっきからドンドン扉叩くの止めてもらえますか?」
コイツだ。
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