[携帯モード] [URL送信]
3







急に静かになったレノを不審に思い、その不覚にも俺より高い場所にある彼の整った面を見上げると、見事に驚いた顔のまま固まっている。

不思議に思い目の前で手を振るが無反応。

どうやら故障か?



「……っふ」

『?』



急にしゃがみこんで肩を震わすレノ。
次は泣いてんのか?

なんだ、コロコロ感情が変わる奴…


「…ぶふっ、あははははっ!」



訂正。
ちょっと頭のおかしい奴だな。


途端に腹を抱えて笑い出したレノ。
もうさっきから、俺が入る牢の鉄扉をバンバンバンバン叩きまくりながら笑ってる。



『(なんだコイツ…)』



顔が顔なだけに心底残念な気持ちになりながら、俺はレノへ哀れみのこもった視線を投げかける。

…が、このどーにも残念な思考をしている刑務官は俺の視線もなんのそので、ケタケタ笑いながら愉快に話す。

もう帰ればいいと思う。



「ぷふっ、あーもーシリウスちゃん天然だねぇ!お兄ーさんツボにハマっちゃ…ぷっ、」

『…………。』




こんなんで大丈夫なのかアヴェルノ刑務所。

本気でこの刑務所大丈夫なのかと疑ってやまない俺だった。











[*前][次#]

3/18ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!