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ニッコリと笑った刑務官…レノは、俺の手錠の連結部分に人差し指を引っ掛けスキップしながら刑務所の奥へと引っ張って行く。



それでいいのか刑務官。













その後、刑務所内を色々引っ張り回された俺はやっとの事で自分の部屋の前に着いた。



何でもここアヴェルノ刑務所では、早朝にラジオ体操、朝晩は食堂で食事。
まぁその他もろもろで、晩に大浴場で入浴。
その他自由時間というものもあるらしい。

なんだ意外に刑務所って自由な所なのか。




聞いたところによると俺は牢が並ぶ長い廊下の一番奥の二人部屋らしい。




『あのー、レノ…さん?』

「レノでいいよお?」

『あぁ、じゃあおいレノ。』

「ワァ、見事な程切り替えが早い」

『…ここってさ警備緩い訳?結構色々自由な感じがするんだけど』



そう言いながら周りを見渡す。
刑務官はチラホラいるけど、厳重じゃないんだな。



「んー、結構厳重だよぉ?監視カメラに死角無いし…、そこらにいる刑務官も腕は確かだよ」

『……へぇ』




監視カメラに死角無し…な。
まぁおおよそ数ヶ所はあるだろ。というか結構あんだろ死角。
刑務官も強いみたいだけど…まぁ、何とかなるんじゃないか?脱獄出来ない事はない…か。


そんな事を思いながら、表向き平然としていると、レノがこちらをチラリと見て言った。



「脱獄しようなんて考えないでね?場合によっては殺さなきゃいけないからさ?」

『………。』




やっぱりバレるよな。
普通に考えてる事バレちゃうよな。うんだって俺わかりやすいから。うん。
いやでも俺




『あのさー』

「ん?ハイハイ?」

『悪いけど、脱獄とかメンドーだからしないけど。』




俺は面倒な事とかしたくないんだよな。
ほら、まだ一応若いし殺されるとかマジ御免ー…みたいなね。

無理難題な賭に乗るほど馬鹿じゃねーし俺。






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